フレッツ光が速くなるIPv6(IPoE)とVNEとIPv4 over IPv6の関係


複雑なVNE事業者とIPv4 over IPV6についてまとめてみました。

IPv6(PoE)接続のしくみ(復習)

図:VNEのサイト等を参考に作成

「VNE(Virtual Netrwork Enabler)」と呼ばれる、IPoE接続事業者とは、
「フレッツ 光ネクスト」の加入者向けに、
ネイティブ方式(IPv6 IPoE)によるIPv6インターネット接続サービスをローミング提供する事業者のこと。
経路数やサポート面での懸念から、当初3事業者までに限られていたが、2014年3月以降は拡大している。

当初の3VNE事業者

IPoE接続事業者(VNE) サービス名 方式
インターネットマルチフィード transixサービス DS-Lite
日本ネットワークイネイブラー v6 プラス MAP-E
BBIX IPv6 IPoE + IPv4 ハイブリッドサービス

私が利用しているBIGLOBEも現在はVNE事業者でサービス名は「IPv6オプション」でMAP-E方式のようです。

IPv4 over IPV6の方式がVNE事業者で異なる

IPv4 over IPV6は基本的な通信をIPV6環境で行いながら、従来のIPV4アドレスでの通信と共存する技術です。
方式がMAP-EとDS-Liteがあり、VNE事業者によって採用方式が異なります。

MAP-E

MAP-Eでは、IPV4データパケットをIPV6パケットでカプセル化します。
IPV4とIPV6のアドレス変換(NAT)はNATステートレスであり、利用者側のルーターで行います。
つまり、自宅のルーターにIPV4アドレスが割り振られ、自宅ルーターの設定によりポート解放などができる仕様です。

DS-Lite(Dual Stuck Lite)

DS-Liteは「カプセル化」と「NATステートフル」の技術の組み合わせによる規格です。
IPV4のデータパケットをIPV6パケットでカプセル化してインターネット通信し、
アドレス変換(NAT)はプロバイダーとインターネットの接続部分で行います。
つまり、自宅のルーターにIPV4グローバルIPアドレスは割り振られないため、
複数の利用者が同じIPアドレスとなる可能性があります。
プロバイダー側でアドレス変換を行うため、
利用者が個々にポート解放などを行うことはできません。


手っ取り早くフレッツ光を高速化したいなら

細かい技術に興味がなくてもWi-Fiルーターメーカのサイトには
動作検証済み構成が公開されています。

たとえばI-O DATAであれば
対応サービスプロバイダーのオプションに申し込み、対応ルータを接続すれば高速化完了です。

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